Project Story

ダイバーシティ企業への挑戦①

2018年06月

女性が活躍する職場をつくりたい

少子化により社会保障の担い手が減っていく時代において、次世代に健全な社会を残すためには女性の活躍が求められています。

私たちの創業は夜間勤務が中心の学習塾であったため、長らくこの支援や体制が欠落していました。

実際に2004年の創業から2015年までの11年間で正社員の出産はなく、育児中の従業員もパートにしか在籍していませんでした。

2016年の再起業により「社会福祉」「新しいまちづくり」をテーマに掲げた私たちが最初に取り組んだものが「岐阜県子育て支援企業(現岐阜県ワーク・ライフ・バランス推進企業)」への登録でした。
子育て支援企業としての取り組みとして「ママと一緒に働ける職場」を設置しました。事務室にはキッズスペースを設け、保育園や幼稚園に通う前の子どもと一緒に出勤できるようにしました。

就業規則には1日30分の育児休憩を2回取れるようにし、子どもの授乳やオムツの交換など行えるようにしました。もっとも、子どもは親の都合など関係ありませんので、実際には休憩を取得しなくても、勤務中にいつでも子どもの対応ができるようにしました。

幸い、私たちの事業は電話で営業や受注を行うことがありませんので、子どもたちの歓声や泣き声で業務に支障が生じることもありませんでした。むしろ、子どもたちが歩きまわる職場は、来客者にとっても珍しく、時代の先端を進んでいく企業としてのイメージアップにもつながりました。
また、事務室以外でも小さな子どもとの親和性が高い介護事業などで子どもと一緒の勤務ができるようにしました。高齢者にとっても、従業員の子どもと会うことが楽しみの一つになったようでした。

これにより育児中の女性正社員のうち3歳未満の子どもがいる社員は2018年の時点で4人に3人となるなど、手のかかる育児中でも正社員として働くことができる職場へと成長しました。

安心して働ける就業規則にしよう

就業規則も大きく改定しました。そこには女性の就労促進に反するとの理由から、配偶者手当の廃止など従業員にとって減算となるものもありましたが、子育て支援企業として大胆な改定を実行しました。

<未来手当の創設>
従来の家族手当のうち、配偶者に対する手当を廃止する一方で子どもに対する手当を増額しました。また、子どもの小学校から大学まで進学祝いとして一時金の支払いを行うようにしました。
<子の看護休暇の創設>
子どもを持つ女性の大きな悩みが子どもの通院で遅刻、早退、欠勤となり、そのことで皆勤手当が不支給になってしまうことでした。そこで、医師の診断書があれば、遅刻、早退、欠勤として扱わないことにしました。

<時短社員制度の導入>
正社員希望であっても、小学校や幼稚園などへの送り迎えのために1日8時間や週5日働くことが困難な従業員のために、柔軟な就業が可能になるようにしました。例えば、9時から16時まで6時間働く(休憩1時間)や週4日で働く社員などパートと同じような働き方ができるようになっています。
いくら就業規則を変更しても、社内だけの取り組みになってしまうと風化してしまう可能性があります。

そこで2018年2月に厚生労働省の「新はつらつ職場づくり宣言」に登録し、女性社員が出産・子育てをしながらキャリア形成していく職場を目指すことを労使間で確認しました。

結果的に2018年の時点で女性正社員の半数がシングルマザーという育児と就労の両立が可能となる職場へと成長しました。

保育園をつくろう!

事務室にキッズスペースを設けてママと一緒に働ける環境にしたものの、子どもが2人、3人と増えていくとさすがに手狭になってきました。

そんなときに内閣府から「企業主導型保育事業」が発表されました。初年度の2016年は再起業直後のため新規事業まで手が回る余裕はありませんでしたが、2017年に申請を行うことができ、2018年の3月に「りんご保育園」を開園することができました。

りんご保育園の特徴は通常保育の他に小学校3年生まで利用できる「病児保育室」や体調不良によって保護者を呼び出さなくてもよい「体調不良児保育室」を完備したことです。
このため12名定員の保育園には常時5名の保育士に加え2名の看護師と1名の保育補助員が在籍する手厚い保育が可能となりました。

また、従業員の子どもは給食代を含むすべての保育料、利用料を無料にし、子どもが病気で学校を休まなければならない日でも無料で病児保育室を利用することができるようになりました。

男性も育児に携われる職場にしたい

男性の育児休業の取得に向けての支援体制も構築しました。とはいえ、こればっかりは、制度を整えたからといってすぐに実現するものではありません。

しかし、ついに2019年2月に私たちの会社で第1号の育児休業取得者が誕生しました。女性社員よりも男性社員の方が先に育児休業制度を取得したことが、ある意味で育児に対しては母親も父親も関係ないという方針を実現しているようにも感じます。

また、取得者は教育事業部の校舎長でした。学習塾において2月期は受験の最盛期であり、新入生確保の重要な時期でもあります。本人も当初は育休不要と思っていたようですが、どんな職種であれ、どんな時期であれ、育児を優先すべきとの方針を実現すべく連続5日間の育児休業を取得していただきました。